何ゆえにタイヲタ(タイ好き日本人)たちは、タイの人種差別・白人崇拝主義の話題を、神経質に避けたがるのだろうか。
さまざまな旅行掲示板(タイ関係の板はタイヲタに常駐・占領されているのが通常である)はこの話題を常に警戒し、あえてこの話題を出してくる者を集中的に叩く。タイ系ブログ等もまたこの話題を忌避し一切言及しない。
人種差別・白人崇拝の事実を問題にしてしまうと、タイは最低最悪の軽蔑すべき国ということにならざるを得ず、タイ関係を生業にしていたりタイを心の支えにしている日本人にとっては(物質的であれ精神的であれ)生きていく基礎が崩されることになるからだろうか。
私が見るところ、タイヲタたち(タイ好き日本人、左右のタイマンセー日本人たち)は、まずもって「白人が上」という大原則を受け入れるというところから、タイをも受け入れているように見える。
なぜなら、この原則を受け入れられなければ、タイは滞在するだけでも耐えられないところであることは明らかだからである。(註1)
「白人が上」すなわち、日本人が一般的に白人より悪く扱われるのは当然または自然なこと、という「原則」を抵抗なく受け入れた上で、日本人同士で足を引っ張り合ったり、自分がほかの日本人より「よく扱われた」ことを喜んだりする。
あるいは、バービアのタイ女などが「韓国人が嫌いだ」とリップサービスをするのを真に受けて大喜びし、「朝鮮人はタイで嫌われているから、タイ批判するやつは朝鮮人」というような書き込みを2chにしたりする。
彼らは同じタイ人が韓国人たちに日本人のことをどう言っているのかについては想像しようともしない、というよりむしろ、タイヲタとしての自己を守るためにそのような想像力を麻痺させるようである。
あるいは、自分はタイ人に「好かれているから」、「タイ語の発音が良いから」、「白人より良く扱われた」などということで自己満足し、他の日本人に自慢してみせる。タイヲタというのはこのような連中である。
左右を問わず、このように低脳で品性の卑しいタイプの日本人が、結果的にタイに流れつき、タイを「心のふるさと」とし、これが「地上の楽園」であると自分に言い聞かせて自己洗脳しながら、ぼろぞうきんのような彼らの生をタイで無駄に費やしていくということなのだろう。
タイヲタ(左派)は、タイの白人崇拝にかんする批判に対して、しばしば「日本人も人種差別をしているから(人種差別をされることがあっても)仕方がない、文句を言う資格はない」という言い訳をする。
これは要するに、人種差別をすることも、人種差別を受けることも、どちらも肯定するということにほかならない。
白人との関係での屈辱的な差別扱いには奴隷的に耐えながら、一方で自分より下だと思う者を嘲笑し、蔑視することで気をまぎらわせられ、結構満足して楽しく過ごせるという程度の精神性の持ち主だけが、タイヲタになれるのであり、タイの風土に染まることができるのである。
強きものを強きがゆえに尊敬し、嬉々としてこれにへつらい、弱きものを弱きがゆえにおとしめ、ないがしろにし、踏みつけにする。これがタイ精神であり、タイの思想であり文化であり美意識なのである。
このタイ精神に親和性を持つ者だけが、「タイが好き」になることができる。
(註1)
もっとも、タイなど行ったこともなく、ただただ「親日国」(と称される国)を勝手に探し出してきて不思議な自己満足に浸るためだけにタイを選び出してタイマンセーを叫んでいる右翼系タイ賛美者、すなわち、「白人の植民地になったことがないから」などという理由で「白人崇拝がないに違いない」と思い込んだり、皇室とタイ王室との「親交」の話をどこかで拾ってきて、「タイは親日ー!」とうなるしか能のない、2ch極東板あたりに巣食っている低脳系ウヨの方々は別である。
白人の植民地になると白人崇拝になる、というのであれば、400年も白人に支配されていたインドネシアはよっぽど白人崇拝の国になっていなければならないはずだが、実際はそうではない。誰が見たってインドネシアよりタイのほうがはるかに白人崇拝主義者のスクツである。(ただ、フィリピンや中南米のように混血が進んでしまうとなかなか誇りの回復は難しくなるようである。しかも、発端が「女奴隷」や「レイプ」のようなものであることは明らかなので、白人との混血系は白人と対等の立場を持つことは無理である。タイもベトナム戦争以後今日に至るまでどんどん白人との混血が進んでいる。ほとんどが売春婦やレンタルワイフや、白人が遊びで「結婚」した事実上のレンタルワイフの子である。>アラブ人はインドネシアで「数時間」の「結婚」をすることがあるようだが・・・・)。
このような低脳ウヨは、実は(日本)国家に奉仕しようという気持ちはまったくなく、日本国の栄光をタダでかすめ取ろうとしているだけである。ただそのために彼らは日本国の栄光が必要なのであり、日本の栄光を賛美しさえすればその果実が自分のものとしてタダで手に入ると思い込んでいる。
彼らが国のために命を捧げた特攻隊員をいくら賛美したとしても、彼ら自身が日本のためにあるいは「東亜」のために自分の命をささげることなど、彼らが7回生まれ変わっても決してないだろう。
もしも彼らが自分の言葉に忠実だというのなら、タイのパタヤでもプーケットでもチェンマイでも行ってみれば、大量の白人どもがまさに「東亜」を踏みにじりアジア女を性奴隷にし、有色人種を排除している空間をいくらでもすぐに見つけることができるから、その白人空間で盛大に自爆テロをするなり、機関銃を乱射するなりして、「大東亜戦争はまだ終わっていない」、「日本人はまだ白人支配からのアジアの解放のために闘い続けている」ことを天下に闡明すべきである。
要するに、この低脳ウヨ系のタイ賛美者は、彼らの個人的な体質上「民主主義」が気に入らず、タイが「王政」であること、国王が実権を持つ体制であること自体に魅力なり親和性を感じている(というより妄想している)だけなのであろう。